無念の日

昨日。
私の祖母が96歳でこの世を去りました。
やさしく厳しい大正女でございました。
晩年は、認知症のために私のことはもちろんのこと娘達の顔も分かりませんでしたが、
最後の最後まで健康で、よく食べ、よく笑うかわいいおばぁちゃんでした。
祖母は戦争未亡人です。
私の母と妹のおばを27歳の時から一人で育ててきました。
そして私たち孫がそれぞれこの世に生まれてくると、
私の母もおばもワーキングウーマンでしたので、順番に登下校の送り迎えや塾の送り迎え、
はたまた私たち友達との相手とめまぐるしく働いておりました。
私の友人達もおばぁちゃんが大好きでした。
そんな忙しさの中、祖母は旅行によく行っていました。
ピークの時は1ヶ月に2回はどこかしらに行っていた記憶があります。
私の旅好きは祖母の影響からかもしれません。
その後、私の母が逝った後は妹のおばがたった一人で祖母をみてきました。
その労力たるや凄まじいものでした。
今は放心状態のおば。当然です。
いくつになっても母は母。
「もう年だから・・・。」なんていう人は心無い人と私は思います。
でもね。
今頃私の母と祖父と久しぶりの再会しているところかなぁと思うと、
とてもとても悲しいことですけれど、
ほんの少しだけ安心している不思議な気持ちなのです。
(さ)