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越後妻有アートトリエンナーレ2012 三日目

中里~津南~松之山エリア

今日は車での移動距離ナンバーワン工程となった。
作品が山間部に点在している。
ただ、車での移動中に見える絶景は格別。

普段は全体に見ることが出来ない自然に長距離の車移動も全く苦にならなかった。

作品:[船の家]
作家:アトリエ・ワン+東京工業大学/塚本研究室

内部空間に、作品:[未来への後悔]、[水から誕生した心の杖]

実はこの日は朝から大雨。
この作品に到着したときもひどい雨。
散々だと思いきや、この作品は雨が降ってないと意味性が半減する作品であったのだ。
建物の外に象徴的に取り付けられたよび樋から建物内部に銅管をつたって水が流し込まれ、
大きな水盤にポツリポツリと水が滴ることで水面に水の輪が生まれ、又、溜まった雨水の水蒸気で無数につられた杖がユラユラと揺らぐ仕掛け。(この世を去ったこの村の人々が使ってこられた杖らしい)杖を飾って欲しいと予約者が多数おられるらしい。

続きまして、
車で更に谷間を抜けて名前がお茶目な、

作品:[ポチョムキン]
作者:カサグランデ&リンターラ建築事務所

長年ゴミが不法投棄されていた場所にコールテン鋼で作られた公園。
これは玄人好みの公園。
ここで子供たちが楽しく遊べてるのかなー?と少しばかし首をかしげたてみたり?
でもかっこいいから万事OK。

ぱーっと開けた風景にヒラヒラと白い物体。
作品:[たくさんの失われた窓のために]
作者:内海昭子

自然を切り抜く手法は、まー我々でも借景なんていって窓を作ったりするけれど、
ココまでおおっぴらに自然をフレームインさせる大胆さがアート。
たなびく白いカーテンも風に吹かれて綺麗。

中里から津南へとひたすら南下した後は、一路宿のある松之山へ。
ここは、前々から行きたかった[キョロロ]があるエリア。
この日のトリにとっておき、点在する作品をゲリラ的に廻る。

作品:[オーストラリア・ハウス]
作者:アンドリュー・バーンズ・アーキテクト

世界コンペにて選ばれた作品。
コンペの条件は「安くて、小さくて、頑丈」な防災建築であったらしい。
室内は壁が殆どが杉の羽目板で出来ていた。
なのになぜか床のフローリングは複合フローリング。
コレが安いの条件のためか。ちょっと残念。
でも、空間力がすごかった。
鋭角に研ぎ澄まされたコーナーの鋭さも良かった。

続いて、

作品:「夢の家」
作者:マリーナ・アブラモヴィッチ

赤い部屋に青い部屋。
それぞれに、それぞれのテーマカラーのパジャマを着て眠る。
その日にみた夢を四角い箱状のベッドに仕込まれている「夢の本」に書き記す。
なんとも詩的なこの建物。宿泊がモチロン可能。当然、既に今年の宿泊者が「夢の本」に夢日記を書いている。
読んでみると・・・。
「暑くて眠れなかった」とか、
「虫の羽音で寝付けない」とか、
「隣の人の寝息で全く寝れない」と少々残念な内容に・・・。
超暑がりの虫嫌いの私は絶対に泊まれないだろうなと夢を見るそれ以前の問題と気付く。

作品:「上鰕池名画舘」
作者:大成哲夫+竹内美紀子

これは笑った。
地元の人たちが、名画に描かれた人物になりきった写真展。

日が刻々と落ちてくる。
ヤバイ。一路[キョロロ]へ。

作品:越後松之山[森の学校]キョロロ
作者:手塚貴晴+手塚由比

カタチがスゴイ。
なんてユーモラス。
やたらにデカイのが良い。
鉄板の錆色が渋い。
がしかし・・・、肝心の展示内容が・・・。内装が・・・。
160段の真っ暗闇の階段を汗水たらしてようやく登りきったテッペンの景色が・・・。
そこにあった作品が・・・。
  ※注 「・・・。」の内容はここでは控えさせていただきます。

なんとか行きたいところを制覇した我々はようやく宿に到着。
貸切風呂に、海の幸、山の幸。
冷えたビールと美味しい新潟のお酒を頂いて爆睡。
(さ)

2012-09-06 | Posted in OLD BLOG