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家はそう簡単に出来上がるもんではないのですよ。

先日、ある方の紹介で出合ったご夫妻。
現在、新築住宅の着工を目前に控えられている。
住宅の内装の色でちょっと相談したいことがあるとのこと。
いろいろとお話を伺っていると、
もう着工だというのに、キッチンのレイアウトや間取りの詳細が決まっていないとのこと。
それなのに壁の色や建具の色を決めてくださいとサンプル帳をドンっと渡されたとのこと。
色どころの問題じゃないのではないか?

図面は100分の1の平面図と立面図しか無い。
当然あってしかるべきの仕上表が無い。
展開図、建具表、その他詳細図なんかあるわけが無い。
不信感を抱き、後日見積書一式を我々に送ってくださいと言う。

また送られてきた見積書に唖然。
A4サイズの紙1枚に、
基本工事一式○○○円。
オプション工事○○○円。
合計○○○円也。
という内容のみ。

こういう仕事をしている建設会社は本当にあるのだと思った。
HPを見させていただくとなかなか良心的な会社にみえる。
お会いしたわけでもなく、実際の竣工物件を見たわけでないので、
一方的な方向から意見するのもおかしいかもしれないが。

どこからどうやって立て直せば今後、納得のいく家が完成するか、
我々がどういう立場で介入すればよいのか、
まだまだ課題は残っているがこのまま着工するのは極めて危険と判断し、
できることなら着工をストップして今一度決めるべきところは決め、
不審に思うところはしっかりと質問して解答をもらわれた方が良いのではないですか?
と申し上げた。

施主夫妻は、家作りというのはこういうものだと思っておられたようだ。
設計事務所が入る家作りがまだまだ浸透していないのだなと思った。
それがまた残念である。
(さ)

2013-02-26 | Posted in OLD BLOG
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