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ひさびさに建築探訪!

ということで、日曜日に、建築家・青木淳さん設計のチャペルを見学してきた。
大阪南港のホテル、ハイアット・リージェンシー大阪のエタニティ・チャペル。
ホテル本館の東側の水盤の向かいに建っていて、あたかも水面に小舟が浮かんでいるかのように見える。(ちょっと水面が狭いけど)
エタニティ・チャペル01
中に入ると、祭壇に向かって左側が全面ガラス。
エタニティ・チャペル02
ガラスの内側には、鋼製の輪っかをつなげたようなスクリーンが面状に全面めぐらされている。一つ一つの輪っかは真円だけれども、いろんな角度で溶接されているのですべてが「楕円」に見える。この恐ろしく手の込んだ、恐ろしく装飾的な金物が、じつは構造体でもあるという。
…とまあ、ここまでは建築雑誌なんかで予備知識として持っていたので、じつはそれほど驚いたわけではない。ほお、なるほどなあ、といった感じで、情報を確認作業の趣。
エタニティ・チャペル03
そのスクリーンのさらに内側がオリジナルのカーテン。スクリーンとカーテンとで強すぎる太陽光を調整し、空間全体が白くボーとした光に包む感じが心地よい。
案内してくださったホテルの方から、カーテンだけでウン千万円という驚くべきエピソードを聞かされた。
おぉ、と唸るには唸ったのだが、これとて羨ましくはあるものの、拍手喝采という訳でもない。
このカーテン、「連なった楕円」のパターンの透かし模様がうっすら入っている。どうやら「連なった楕円」がこのチャペルのモチーフらしい。
でもなんで楕円なんだろうな、と思いつつ見学していると、西日がだんだんと強くなってきた。
水盤の水面に反射した太陽の光が天井に映っている。よく見ると、それは「連なった楕円」そのものだった。
水盤、太陽、ガラスという、一見バラバラなキーワードを一つに結びつけているのが楕円なのだった。結婚する新郎新婦という別々の人生を歩んできた二人を一つに結びつける、という場になんとふさわしいことか(これは妄想入ってます)。
うーむ、やるな、青木淳。
ということで、見事やられちゃいました。(敬称略しちゃいました。スミマセン)
その他、間宮吉彦さん設計のゲストハウスも見せていただきました。飛び込みにもかかわらず、丁寧にご案内くださった係の方、ありがとうございました。
(は)

2009-07-05 | Posted in OLD BLOG